2017-01-01から1年間の記事一覧

第16回:AI・自動運転車に関するプライバシー保護の動向

AIや自動運転車*1の利用に伴い、データの保護および利活用が問題となる。データの保護および利活用においては、プライバシー侵害が重要な問題の一つであり、政府も、AI・自動運転車に関するプライバシー保護について、議論を行っているところである。ま…

第15回:AIと個人情報の保護

最近、AI(Artificial Intelligence:人工知能)の利用に伴う法律問題の話題が増えている。これらの問題は非常にその範囲が広く、たとえば知的財産権の問題等も、AIがもたらす法律問題のひとつとして盛んに論じられているところである*1 現在、第3次AIブ…

第14回:改正個人情報保護法下における反社対応の留意点

既に多くの企業において、反社会的勢力(反社)に対する法務対応(以下「反社対応」という)がなされているのではないかと思われる。暴力団排除条項の導入、反社データベースの構築・充実化、反社との取引解消、反社からの不当要求の排除等、企業における反…

第13回:【書評】佃克彦『名誉毀損の法律実務〔第3版〕』

1.はじめに 筆者(松尾)も実務上、そして研究上の必要から多くの本を読むが、「名著」と言い切れるものは決して多くない。そうしたなかで、まぎれもなく「名著」といえるのが佃克彦『名誉毀損の法律実務』(以下「本書」という)である。今回、本書を取り…

第12回:インターネット上に公開された個人情報を収集・利用する際の留意点

1.はじめに 平成29年5月30日に改正個人情報保護法が施行された。施行前後は企業も弁護士も相当細かなものを含む実務対応に忙殺されていたものと推測される*1。我々3人もこの例に漏れず、そのために本連載の更新が遅くなってしまったことをお詫びしたい(…

第11回:【書評】松尾陽編著『アーキテクチャと法―法学のアーキテクチュアルな転回?』

1.はじめに:アーキテクチャとは何か プライバシー・バイ・デザイン*1という考え方がある。たとえば、監視カメラのプライバシー侵害を低減するために、監視映像を暗号化する技術を利用する*2など、物理的・技術的方法によってプライバシーを保護することの…

第10回:個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の事業者の対応

1.はじめに 近時、相当数の個人情報の漏えい事案*1や紛失事案が発生しており、被害に遭ったことのない事業者にとっても、もはや他人事ではない。個人情報に対する意識はますます高まっており、事業者にとっては、漏えい事案の防止に努めるのはもちろんのこ…

第9回:【書評】大内伸哉著『AI時代の働き方と法』

1.はじめに ロボットと労働法の間には深い関係がある。 いわゆる産業用ロボットは数十年前から利用されてきているが、これまで労働法はロボットをどのように扱ってきたのだろうか。この点、労働安全衛生分野では、労働環境における「危険源」について労災…

第8回:金融分野における個人情報保護に関するガイドライン(案)の解説

1.はじめに 本連載では、ここまでいくつかの書評記事を挟みながら、5回にわたって個人情報保護法ガイドラインの解説を行ってきた。今後は、本年5月30日の改正個人情報保護法施行に向け、個人情報保護法に関する様々な実務的テーマについての解説を行うと…

第7回:個人情報保護法ガイドラインの解説(5)

1.はじめに 全5回を予定している個人情報保護法ガイドラインの解説もいよいよ今回で最後となる。今回は、安全管理等に関する部分を扱う。 個人情報保護法20条は「個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失又はき損の防止その他の個人…

第6回:【書評】横田明美著『義務付け訴訟の機能』

行政機関が保有する自らの個人情報や、それ以外の文書の開示・公開を求める場合、有効な訴訟類型に義務付け訴訟がある。すなわち、行政機関が非開示等を決定した場合に、単にそれを取消訴訟で取り消すだけではなく、義務付け訴訟を利用すれば、直接当該個人…

第5回:個人情報保護法ガイドラインの解説(4)

1.はじめに 全5回を予定している個人情報保護法ガイドラインの解説もいよいよ今回から後半戦に入り、今月の2回の更新で終了となる*1。その後は、本年5月30日の施行に向け、「個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の対応について」*2や「金融分野…

Copyright © 2016 KOUBUNDOU Publishers Inc.All Rights Reserved.